脳梗塞の前ぶれ
一過性脳虚血発作(TIA)
症状が24時間以内に消える脳卒中
まるで脳梗塞が起こったように、急に一時的に一方の手足がマヒしたり、半身がしびれたりという症状があらわれても、
別に治療しなくても飢時間以内にすっかり症状が消えてしまうことがあります。
また、片マヒの症状はないが、一時的に一方の目がかすんだり全く見えなくなったりすることもあります。
これらの発作は数秒で元に戻ってしまうものから数時間に及ぶものまでさまざまです。
このような発作を一過性脳虚血発作といい、それをあらわす英語の頭文字をとってTIAとも呼ばれます。
このような症状がなぜ一時的に起こるか考えてみましょう。
心臓や頚の血管(内頚動脈や椎骨動脈)に動脈硬化が起こり、そこにできた血栓がはがれてその一部が流れていって脳の血管にひっかかり、塞栓が起こって片マヒなどの症状が一時的にあらわれますが、
その塞栓がすぐにとけてしまったり、こまかくちぎれて流れ去ってしまって、血流がすぐ元に戻った場合などでは一度出た症状が消えてしまうと考えられます。
また塞栓ではなく、脳の細い動脈にできた非常に小さな脳梗塞(脳血栓症)でも、あるいはかなり大きな脳梗塞でも、
その場所が脳の大事な部位から少しでもずれていれば、同じように一時的にだけ症状が出ることがあります。
いま述べたように、症状はTIAでも脳に完全に梗塞が起きていることがあります。
またCTスキャンなどで調べてみると、症状は一過性でも小さな脳出血や脳腫瘍だったりすることすらあることがわかってきました。
また、一度TIAを起こした患者さんは、TIAを経験していない同性の同年齢の人とくらべると、脳梗塞を起こす危険度が約10倍も高いといわれます。
また、TIAの発作を繰り返している患者さんは、あとで大きな脳梗塞を起こす可能性が高いともいわれています。
実際に脳梗塞になった方に聞いてみると、その1/4くらいの人が以前にTIAと思われる発作を経験したといいます。
ですからTIAは脳梗塞が将来起こる可能性があるという警報と思って、十分に注意し、その予防に対処することが必要です。
そのためには、TIAの症状があったら必ず早めに専門医にみてもらうこと、症状がすぐ消えてしまったからといって放置しないことです。
また医師を訪れても、患者さんの説明が不十分だと気のせいくらいにいわれて、TIAを見のがされてしまうことさえあるので、症状ははっきりと伝えることが必要です。
一時的な片マヒや半身のしびればかりでなく、視野の異常や者が二重に見えるなど見え方の異常、
手または足だけの脱力発作(急に力が人らなくなり、茶碗などを落としたりする)などの症状があったら、必ず医師の診察を受けることです。
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