動脈癌と脳勤静脈奇形
くも膜下出血は、脳内出血の中で唯一増加傾向にあり、その原因の多くは脳動脈瘤の破裂です。
冷静で経験豊富そして熱いハートの持ち主である、堤一生先生の治療・予防手術を紹介します。
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40歳以上の人の、くも膜下出血の原因のほとんどは動脈癌の破裂です。
この病気は女性に多い傾向があります。
この動脈癌ができる原因の大部分は、脳血管を作っている膜の一部の先天的な欠損と考えられています。
血管の壁は外膜、中膜、内膜でできていますが、そのうちの中膜が一部が欠けていて、それに長い間、血圧や血流の影響が加わると、血管がふくらんできて動脈癌になるのです。
このこぶは、破裂しなければよほど大きくならない限り症状を出すことはありませんが、前にも書いたように、まれにこのこぶの圧迫で物が二重に見えたりすることがあります。
そのようなこぶがある人が、急にさらに血圧が上がったり、まれには血圧が上がらなくても、小さなこぶが動脈癌の先にさらにできて、その小さなこぶが破れたものがくも膜下出血なのです。
動脈癌が破裂してくも膜下出血を起こす前でも、動脈癌の存在は脳血管撮影を行えばわかりますが、この検査は大がかりなのでだれでもが受けるわけにはいきません。
CTをとるときに造影剤を入れてとることがありますが、それで発見することもあります。
最近は、寝ているだけでできるMRIやMRIを応用したMRアンギオグラフィーでも大きな動脈痛が見つかるようになったのは、患者さんにとって非常によいことだと思われます。
これらの検査で、動脈癌の存在が破裂前にわかれば、手術でそれにクリップをかけたり、外側から固めてしまったりして、くも膜下出血の発症を予防することができます。
物が二重に見えたり、かぜをひいていないのに急にはげしい頭痛がする、
あるいは家族の中にくも膜下出血になった人がいるなどの場合は、神経内科医や、脳外科医によくみてもらってください。
先天的な脳動静脈奇形
脳動静脈奇形は先天的なものです。
生まれる前の母親の胎内にいる間に脳の毛細血管はできるのですが、血流が入ってくる動脈と、出ていく静脈が毛細血管を通らずに直接つながってしまったのが脳動静脈奇形です。
生まれたあと、だんだん大きくなるものからその後もほとんど大きくならずに、顕微鏡的検査で初めてわかるような小さなものまでいろいろありますが、
いずれにしてもこの脳動静脈奇形の血管壁は薄くてもろいので破れやすく、これが破れてもくも膜下出血が起きます。
脳動静脈奇形は、脳の動脈と静脈の間に異常な血管どうしの交通があり、その吻合部(交通している部分)が破れて出血するわけです。
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