脳卒中になりやすい病気があるとき
脳腫瘍は、年間1万人以上に発症し、自覚症状もさまざまで、単なる頭痛だと放っておけば死に至ります。
新たな治療を切り拓く清水庸夫先生と、世界が注目する最先端の「サイバーナイフ治療」を紹介します。
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脳卒中の根源ともいわれている高血圧と心臓病についてはそれぞれ項目を立ててお話ししましたが、
それ以外の病気で脳卒中と関係の深い病気についてここで説明しましょう。
高脂血症があるとき
血液中の脂肪分が異常に増加している場合を高脂血症といいます。
コレステロールや中性脂肪が高いことは、必ずしも統計上は脳卒中の危険因子と断定はできないと以前述べました。
しかしこれらの因子、特に中性脂肪がふえたり、善玉と呼ばれるHDLコレステロールが減り、悪玉と呼ばれるLDLコレステロールがふえることは、動脈硬化を進行させる可能性が非常に高いのです。
善玉のHDLコレステロールは、体の中のいろいろな場所のコレステロールと結びついてこれをとり去る、いわばコレステロールの掃除人の役割をしています。
このHDLコレステロールは、食ベすぎ、太りすぎ、運動不足、タバコの吸いすぎなどでは減ってしまって、いろいろの血管の病気を起こしやすくするのです。
肉や卵黄などの、動物性脂肪の多い食品のとりすぎに注意することが必要ですが、脂肪類や油が、コレステロールの高い人にはすべてだめということではありません。
ごま油や菜種油、大豆油、サラダオイルや魚の油はむしろコレステロールを下げる作用ももっています。
中性脂肪が高い人は、動物性脂肪ばかりでなく、アルコールや糖分のとりすぎにも注意してください。
砂糖1gが4Kcal、アルコールは1gが7Kcalの熱量を持っています。
とりすぎると余分のエネルギーは脂肪となって皮下に蓄積されるのですが、
その過程で中性脂肪などがふえ、血管に悪影響を及ぼすわけです。
ケーキや和菓子などに砂糖が入っているのはだ脳卒中はだれでも知っていることですが、
スポーツドリンクやジュースなど清涼飲料水にも糖分が相当量入っていて、1本で平均200Kcalくらいあることを忘れないでください。
糖尿病、高血糖があるとき
尿に糖が出ていたり、朝食前の空腹時の血液中の糖分(血糖値)が高かったりしたら、糖尿病あるいはその始まりかもしれません。
この糖の代謝異常も、動脈硬化の大きな促進因子です。
血液中の糖分の代謝異常がある人は特に脳梗塞になりやすいことは、51ページでも書いたとおりです。
糖尿病を悪化させないで、血糖をよい状態に保つには、食事療法と運動療法が必要です。
毎日の食事に注意し、特にカロリーのとりすぎは極力避けるようにします。毎日適度な連動をして摂取エネルギーと消蓼エネルギーのバランスをとることが必要です。
ときには経口血糖降下薬を用いたり、インスリン注射で治療しなければならないこともありますが、これらは医師の指導のもとに行います。
高尿酸血症があるとき、血液中の尿酸が高いとき
尿酸は体内で常に生成されている物質ですが、この尿酸の生成と排泄のバランスがくずれると高尿酸血症になります。
尿酸というと、痛風の原因になることは多くの人が知っていても、これが動脈硬化の大きな因子となることはあまり知られていません。
プリン体が多く含まれていつ食品は、体の中で代謝されて尿酸が増加するのです。
食事のポイントは、バランスのよい食事をとること、そしてプリン体の多く含まれている食品は控えめにすることです。
このように食事の注意をしてもまだ尿酸値の高い人は、薬を用いて下げることになります。
高フイブリノゲン血症、多血症のとき
血液検査で、血液中のタンパク質の一つであるフィブリノゲンが高かったり、赤血球がふえて血液が濃くなる多血症の場合も脳卒中になりやすいことは、
以前に説明しましたが、これらは食事療法だけで治すのは無理ですから、早めに医師の治療を受けてください。
太りすぎの人
カロリーのほとんどない食品 肥満は高血圧や心臓病、糖尿病などの成人病になりやすく、これらの病気を合併した肥満の人は脳卒中になりやすいことがいえます。
原因もまたそのほとんどが食べすぎ、エネルギー(カロリー)のとりすぎで、何よりも必要なのは食事に注意することです。
肥満度を判定する基準はいくつかありますが、日本肥満学会が提唱しているのがBMI(ボディ・マス・インデックス)です。
これは体重(也を身長(m)×身長(m)で割った値で、この値が22のときに最も病気が少ないとの疫学調査があるため、それをもとに20以上飢未満を正常としています。
標準体重は身長(m)×身長(m)×22で求めることができます。
肥満度の正常値は、標準体重からマイナス10%プラス10%未満です。
太りぎみ、太りすぎの人は
「太りぎみ」の範囲に入る人でも、大きくオーバーしていない限りそれほど気にしないでもよいのですが、
さらに進まないように注意をし、適当な運動をして摂取エネルギーと消費エネルギーのバランスをとります。
「太りすぎ」の人は積極的に食事に注意し、運動をして判定表の「太りぎみ」の体重になるように努力してください。
血圧測定や、血液や尿の検査を受けて健康状態をチェックすることも必要です。
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