橋出血と閉じ込め症候群
脳腫瘍は、年間1万人以上に発症し、自覚症状もさまざまで、単なる頭痛だと放っておけば死に至ります。
新たな治療を切り拓く清水庸夫先生と、世界が注目する最先端の「サイバーナイフ治療」を紹介します。
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脳幹(橋)出血は脳出血の中で最も重篤な症状があらわれると述べましたが、その状態からかなり回復するかたもいます。
手足が全く動かないのに意識だけが戻ることもあります。
しかし患者さんは両手足を動かせないばかりか、口も全くきけないのですから、よほど注意深く観察しないと医師も家族も、患者さんの意識が戻ってきたことがわかりません。
しかしこのような場合でも、まばたきや、多少目を動かすことはできることが多いのです。
そこで大声で名前を呼んで、聞こえたら目をつぶってくださいと命じると、患者はかすかでもまばたきをしたりします。
この状況は、動けない肉体に精神機能が閉じ込められてしまった、あるいは部屋に閉じ込められて外の人たちの声は聞こえるのに、本人はそれに対応することがどうしてもできないという意味で、「閉じ込め症候群」と呼ばれています。
家族が患者さんのベッドのそばで不注意に話す言葉が、実は患者さんに全部聞こえていて、患者さんは心の中で泣き叫んでいるかもしれないのです。
ベッドサイドでの不注意な言葉には気をつけてください。
この状態は脳幹出血ばかりでなく、脳幹梗塞のときにも起こります。
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